
DWS社製の3Dプリンターの中でも低価格帯のエントリータイプのモデル。安価でありながらも充実した機能が搭載されています。ここでは、XFABシリーズの産業用(業務用)3Dプリンターの活用事例や強みなどについてまとめました。
XFABシリーズの活用事例・適用シーンは見つかりませんでした
公式に確認できる活用事例は見つかりませんでしたが、XFABシリーズの特徴から見ると、小ロット試作や外観確認モデル、微細形状の検証などが想定例として挙げられます。簡易治具、パッキン、スイッチ部品のように、造形精度や樹脂素材の選び分けが仕上がりに影響しやすい用途でも検討しやすいでしょう。光造形方式の特性を活かす場合は、最終部品に近い形状だけでなく、小型の評価片で寸法の出方や表面状態を確認しておくことが大切です。なお、寸法公差や繰返し精度の公称値は未掲載のため、導入時は実際の材料・造形条件・後処理条件で評価片を造形し、実測値を基準に判断する必要があります。
精細な印刷を得意とするイタリアDWS社の3Dプリンターの中でも低価格帯のモデルです。低価格でありながらも、上位機種と同じガルバノスキャナー方式が採用されているのがポイント。さらに、広いワークスペースに緻密な表面精度、素材の豊富さといった多機能さも魅力となっています。
低価格帯で導入しやすいことは、造形精度や仕上がりを社内で確認するハードルを下げやすい点にもつながります。ガルバノスキャナー方式による緻密な造形を活かすには、まず小型の評価片を造形し、表面状態、寸法の出方、サポート跡の残り方を確認する流れが適しています。そのうえで、外観確認用、嵌合確認用、治具用など、用途ごとに合格基準を決めておくと運用しやすくなります。公差数値や表面粗さの公称値は未掲載のため、実際の造形条件で確認することが前提です。
「XFAB2500」と「XFAB3500」2タイプが用意されており、予算や用途に応じて選ぶことが可能です。
XFAB2500とXFAB3500を選定する際は、予算だけでなく、必要な造形サイズ、使用したい材料、求める表面品質、評価したい部品の大きさもあわせて確認しましょう。小型部品を中心に評価するのか、複数の試作品をまとめて造形したいのかによって、適した条件は変わります。モデルごとの詳細な差分は、対象機種の公式仕様と実機での評価結果を組み合わせて判断するとよいでしょう。
XFABシリーズ専用の樹脂が用意されており、セラミックライクやPPライク、ラバーライクなど10種類以上の素材の中から用途に応じて選ぶことができます。日本の技術者が樹脂開発を手がけており、顧客のニーズに合わせて新しい樹脂が開発されている点にも注目です。
10種類以上の樹脂素材に対応している点は、単に素材数が多いだけでなく、用途に応じて硬さ、外観、柔軟性、鋳造適性を選び分けやすいことにもつながります。セラミックライク、PPライク、ラバーライクなどを比較する場合は、同じ評価形状で造形し、寸法、表面状態、曲げやすさを確認すると違いを判断しやすくなります。量産前の小ロット試作では、材料ごとの仕上がりを社内基準として整理しておくことで、次回以降の材料選定にも活かせます。比重や粘度など一部の項目は公式に掲載されていますが、強度、硬度、伸び率、耐久性など用途判断に関わる詳細な定量値は、確認できる範囲では限定的です。そのため、必要な性能は実測または公式確認を前提にする必要があります。
XFABシリーズはカートリッジ充填式となっており、本体にセットするだけでトレーへ自動で充填。素材交換の手間がほとんどかかりません。
カートリッジ充填式は、材料交換の手間を抑えながら、複数樹脂の比較や小ロット試作を進めやすい方式です。樹脂を切り替える場合は、同一条件の評価片で仕上がりを確認し、材料ごとの寸法傾向や表面状態を見比べると判断しやすくなります。造形後は洗浄、サポート除去、保管、後処理後の状態まで含めて確認し、用途に合う材料を選ぶことが大切です。
XFABシリーズの積層ピッチは0.01~0.1㎜となっており、低価格帯な光造形方式3Dプリンターであるにも関わらず緻密な造形が実現できます。最少ピッチである0.01mmであれば積層痕は目視でほとんど分からず、表面仕上げも要りません。このパフォーマンスの高さは、精密さが売りのDWS社だからこそ実現できたと言えるでしょう。
0.01~0.1㎜の積層ピッチは、外観重視、寸法確認重視、造形時間重視といった目的に応じて使い分けることが大切です。最少0.01㎜は表面の滑らかさや細部の確認に向いていますが、すべての造形で最適とは限りません。まずは評価片で表面状態、細部の再現性、造形時間のバランスを確認し、用途に合う積層ピッチを決めるとよいでしょう。寸法公差や繰返し精度の公称値は未掲載のため、実際の造形条件での測定結果を基準にする必要があります。
低価格帯なモデルであっても10種類以上の素材が用意されているため、幅広い業界で活用することができるでしょう。セラミックライク、アクリルライク、PPライク、ワックスライク、ラバーライク、ナノセラミックなど様々なタイプの樹脂をラインナップ。容器本体や治具パーツ、防水パッキンやスイッチパーツ、金属鋳造、特殊医療器具など活用シーンが広範囲に及びます。
仕様一覧では、方式、積層ピッチ、素材、造形サイズといった公開されている項目を確認できます。一方で、寸法公差、繰返し精度、表面粗さなど、精度判断に関わる詳細項目は未掲載です。そのため、導入検討時は公開仕様を目安にしつつ、実際の材料、造形方向、サポート条件、後処理条件で評価片を造形し、自社で必要な基準を実測して決めることが大切です。
X-FAB 2000の仕様では、光造形方式の中でもガルバノスキャナー方式を採用し、積層ピッチ0.01~0.10㎜、造形サイズは直径180㎜×高さ180㎜、樹脂の種類はカートリッジ12種とされています。なお、XFABシリーズ内でも機種によって造形エリアは異なるため、導入時は対象機種の仕様を確認することが大切です。エントリーモデルであっても、表面仕上がり、材料選定、後処理条件を揃えて評価することで、小ロット試作や精密部品の検証に活用しやすくなります。精度を確認する際は、装置仕様だけで判断せず、造形条件と後処理後の状態をセットで見ることが重要です。
積層ピッチ0.01~0.10㎜は、表面の滑らかさ、細部の再現性、造形時間に関わる項目です。細かいピッチは外観や微細形状の確認に向きますが、造形時間とのバランスも確認する必要があります。直径180㎜×高さ180㎜の造形サイズは、X-FAB 2000の仕様として確認できる項目です。小型から中型の試作品やパーツを評価する際に使いやすい一方、配置や向きによってサポート跡や仕上がりが変わります。公称の寸法公差や繰返し精度は未掲載のため、嵌合部や基準面を含む評価片で実測して確認することが大切です。
寸法精度や再現性を確認する際は、穴、ボス、段差、薄肉部、基準面を含む評価片を用意し、造形後に測定する流れが適しています。評価時は、積層ピッチ、造形方向、サポート位置、材料条件を固定し、条件を変えた場合の寸法差も記録しておくと判断しやすくなります。光造形では、造形直後の状態だけでなく、洗浄、サポート除去、後処理後の寸法や表面状態まで確認することが重要です。測定結果を社内ルールとして残しておくことで、同じ用途の小ロット試作や部品評価を再現しやすくなります。
| 材料カテゴリ | 特性の要点 | 用途イメージ |
|---|---|---|
| セラミックライク | 外観や質感、用途への適合を確認したい造形で検討しやすい素材カテゴリです。強度や硬度などの詳細な定量値は、公式確認または実測を前提にする必要があります。 | 外観確認モデル、治具パーツ、質感確認用の試作品 |
| アクリルライク | 外観や形状確認に使いやすい素材カテゴリです。透明性や強度などの詳細条件は、対象樹脂の公式情報または実測で確認する必要があります。 | 容器本体、意匠確認モデル、形状確認用パーツ |
| PPライク | 樹脂部品らしい質感や、曲げやすさを比較したい場合に検討しやすい素材カテゴリです。用途に必要な性能は、実際の形状で確認する必要があります。 | スイッチパーツ、嵌合確認用パーツ、小ロット試作品 |
| ワックスライク | 鋳造用途を想定した原型づくりで検討しやすい素材カテゴリです。焼失特性などの詳細条件は、公式確認または実測を前提にする必要があります。 | 金属鋳造用原型、細部形状の確認モデル |
| ラバーライク | 柔軟性が必要な部品の形状確認に向く素材カテゴリです。硬度や伸び率などの詳細な数値は、対象樹脂の公式情報または実測で確認する必要があります。 | 防水パッキン、スイッチ部品、柔軟部品の試作 |
| ナノセラミック | 細部の再現性や質感を確認したい造形で検討しやすい素材カテゴリです。具体的な物性値は、公式確認または実測を前提にする必要があります。 | 小型部品の形状確認、表面確認用モデル、用途適合の評価片 |
積層ピッチは、表面の滑らかさと造形時間に関わるため、外観確認と短時間造形のどちらを優先するかで選び方が変わります。樹脂素材は、用途に応じた機能や質感を選ぶための項目であり、同じ形状を複数素材で造形して比較すると判断しやすくなります。カートリッジ充填式は材料切替を進めやすく、小ロットで複数パターンを試したい場合にも扱いやすい方式です。光造形では、洗浄やサポート除去などの後処理が最終寸法と仕上がりに関わるため、造形後の状態まで含めて評価することが大切です。
※X-FAB 2000の製品仕様です
外注待ちの長さ、ブレによるスピードの上げづらさ、大型・耐熱部品の作りにくさは、現場の生産性を下げます。 産業用(業務用)3Dプリンターを選ぶ際には、各課題解決に適した機能特徴を持つ製品を選ぶようにするとよいでしょう。ここでは、主な製造現場の課題別に、おすすめの製品を紹介します。


