大量生産をするのに欠かせない金型ですが、「金型を作るためには百万円~数百万円もの費用がかかる」「費用に見合うだけの生産量がなければ作るのが難しい」といった課題がありました。
しかし近年は、3Dプリンターで金型を製作するケースが増えています。3Dプリンターで金型を製作することで、通常よりも納期やコストを削減することが可能です。
ここでは、3Dプリンターによる金型製作の事例をご紹介します。金型製作に課題を感じている方、3Dプリンターの導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
Humanetics社は、3Dプリンターを使用して熱硬化性プラスチック用の金型を造形しました。高強度・高耐熱ファイバーグラスを使用することで、過酷な環境下でも使用できる堅牢性を実現。150度までの温度下で、歪みを最小限に抑えながら長時間使用することができます。
スワニーと岡谷精密工業が、金属3Dプリンターで製造する金型「アディディブモールド」を開発しました。これまでの金型よりも耐久性が高いため、部品成形数3万~5万個の生産ニーズに応えることが可能です。
従来の切削加工では難しかった複雑形状にも対応できる上、費用やコストも削減することができます。
ドイツの部品メーカーRobert Seuffer GmbH & Coでは、射出成型の金型製作にストラタシス社製3Dプリンターを導入し、大幅なコストカットを実現しました。
従来は、サンプル品製造に、8週間&4万ユーロかかっていましたが、3Dプリンターで製造することで、設計から出力まで3~4日、1,000ユーロほどで済むように。費用は97%減、日数でも50日以上の短縮を実現しました。
【目的別】商品開発・
製造を加速する
おすすめ業務用
3Dプリンター3選を見る
製造の目的・工程に合った3Dプリンターを導入することで、コスト短縮や納期短縮、生産性の向上といったメリットが得られるでしょう。ここでは、目的別におすすめの業務用3Dプリンターをご紹介します。
高精度造形で、温度差による歪みや反りもなく、現場での設備や治具作成に最適。高コストかつ複雑な自動車・電子製品の製造工程で、確実・迅速な現場改善や、組立性向上も実現。
日用品・食品など消費材の大量生産にも長く耐えられる主力複合基材をラインアップ。金属に代わる強度性能を持つ治具を製造・使用できるようになり、交換効率を向上できる。
大型部品の製造工程で必要とされるような、構成する部品点数が多い大型治具を軽量化し、一括造形することで、生産効率を高められる。部品によっては最終製品として使用も可能。
■おすすめの理由:Googleにて「業務用3Dプリンター」で検索上位の32社より、下記理由より選定(2024.3.20時点)
・アジリスタ…調査した3Dプリンターのうち、インクジェット方式で積層ピッチが最小の特徴を持つ製品
・Mark Two...調査した3Dプリンターのうち、繊維素材で高い強度を誇るカーボンファイバー素材を使用できる製品
・BIG PAD...調査した3Dプリンターのうち、樹脂素材で生産できる造形可能サイズが一番大きい製品品