業務用3Dプリンターを製品設計や治具製作の効率化を目指すために導入している製造業は珍しくありません。しかし、3Dプリンターの新機種を導入するとなれば数百万円を超える費用が必要になることもあり、近年では中古の3Dプリンターを検討する企業も増えています。ここでは、中古で3Dプリンターを購入するメリットや注意点について紹介します。
中古3Dプリンターの最大のメリットは、初期投資を大きく抑えることができる点です。新製品の安価なモデルと同じくらいの予算で、性能の高いモデルや大型モデルが購入できる可能性があります。
導入実績があるモデルを選べば修理や使い方についてのノウハウもあり、トラブルを抑えられます。教育用として活用する、試作専用とするなど高い性能を求めない現場にもおすすめできます。
中古の業務用3Dプリンターの価格は、造形方式や造形サイズ、対応素材、機種、稼働状況、付属品、保証・保守の条件によって変わるため、価格を新品価格の何割かだけで判断するのは適切ではありません。中古相場を確認するときは、同じ機種または同等仕様の販売例を、状態・付属品・保証条件までそろえて比較します。本体価格だけでなく、搬入・設置、材料・消耗品、必要な後処理設備、保守・修理費を含めた総額で比較することが大切です。
中古機を候補にしやすいのは、試作や教育など、型落ちでも必要な造形サイズ・素材・精度を満たし、導入後の点検や設定を担える体制がある場合です。納期の厳しい生産や、停止による影響が大きい業務では、保証・保守の条件を優先し、整備済み中古機や新品と比較しましょう。
参照元:産業用(業務用)3Dプリンターの価格相場について(https://www.industrial-3d-printer.com/basic-knowledge/price-market.html)
中古の3Dプリンターは安価で購入できる一方、安定した動作ができずにかえって修理やメンテナンスの費用がかかってしまう、うまく活用できない恐れもあります。導入前には、以下のポイントを確認しておきましょう。
参照元:ShareLab「3Dプリンター導入② 導入依頼時の注意点」(https://news.sharelab.jp/study/study-knowledge-casestudy02/)
購入後は、いきなり本番用途で使わず、まず代表的な造形データで導入時の動作確認を行いましょう。造形サイズ、使用素材、寸法や外観、造形時間、エラーの有無を記録して基準を作ると、その後の品質変化や不具合を確認しやすくなります。業務で継続利用する場合は、点検担当者、点検頻度、トラブル時の連絡先も決めておきましょう。
中古の3Dプリンターを購入した後は、出力テストやパラメータ調整しながら過去に製造した製品が再現できるかどうかを確認しましょう。また、対応している素材を確認して不適合素材を使わないよう気をつけましょう。
定期的な清掃、可動部の点検を行い、3Dプリンターの精度維持をはかります。精度が低下した場合は消耗品を交換したり設定を調整したりして改善を試みましょう。中古品でサポートが終了していれば自分で不具合を解決することが求められます。
新品の3Dプリンターよりも製品の品質や安全性が不透明になるリスクが高いため、品質保証のために造形データ管理やトレーサビリティを徹底することが重要です。
中古の3Dプリンターは購入費用を抑えられ人気の機種でも割安で購入できる可能性があるなどのメリットがありますが、メーカーサポートが終了していたり付属品が不足していたり、使用する素材が制限されていたりするリスクもあります。
しっかり整備された中古機は、新品と同じような精度で活用できることも多くあります。導入前に確認すべきことを押さえ、信頼できる販売業者から購入することを検討しましょう。
外注待ちの長さ、ブレによるスピードの上げづらさ、大型・耐熱部品の作りにくさは、現場の生産性を下げます。 産業用(業務用)3Dプリンターを選ぶ際には、各課題解決に適した機能特徴を持つ製品を選ぶようにするとよいでしょう。ここでは、主な製造現場の課題別に、おすすめの製品を紹介します。


