こちらのページでは、業務用3Dプリンターの後処理に関係する水溶性サポート材について解説しています。業務用3Dプリンターでの造形作業には、フィラメントの造形精度を安定させるためのサポート材が用いられますが、造形完了後に手作業で除去することが不可欠。そこで注目されるのが、後処理の手間暇を大きく軽減してくれる水溶性サポート材なのです。ぜひ、知識を深めておいてください。
文字通り水で溶かすことができるサポート材であり、3Dプリンターでの造形後、水道水や超音波洗浄機などに数時間浸しておけば除去が完了するというのが大きな特色となります。
素材としてはポリビニルアルコールが主成分のPVAや、より溶解性に優れたBVOHなどが代表格。2ノズル(デュアルヘッド)搭載の3Dプリンターを用いて、一方のノズルが造形物の本体形成、もう一方のノズルが造軽物をサポートする部分を水溶性サポート材で構築するという仕組みとなります。
通常のサポート材のような、造形後に手作業で除去する手間暇が不要というのはもとより、除去作業中に誤って造形物を破損させてしまうリスクも抑制してくれます。
水溶性サポート材のメリットとして筆頭に挙げられるのは何と言っても、造形作業後に手作業でサポート材を除去する手間暇が不要になるという点に尽きるでしょう。それこそ一定時間、水に浸しておけば、手作業では除去しきれない空洞内部や細部なども含めクリーンに除去することが可能。3Dプリンターでの造形作業を大きく効率化し時間短縮を実現できます。また、そうしたメリットは作業者の指先の疲労や粉塵を吸い込んでしまうといった健康リスクも軽減してくれるという点も見逃せません。
もうひとつ、手作業でのサポート材除去は造形物を破損させてしまったり、サポート材を無理に剥がそうとして寸法が狂ってしまう、表面が傷ついてしまうなどの弊害も懸念されます。水溶性サポート材であれば、そうした心配も無用です。
水溶性サポート材の水に溶けやすいという性質は、同時に湿気を吸収してしまいやすいということでもあります。とりわけ湿気を含んだ水溶性サポート材を使用してしまうと、造形用のフィラメントに湿気が移って気泡を発生させてしまう、3Dプリンターのノズルが詰まってしまうなど原因となってしまいます。それゆえ、水溶性サポート材の保管は乾燥剤入りの密閉ケースなどで厳重に行う必要があります。
また水溶性サポート材は一般的サポート材よりも高コストとなる傾向があります。この点を踏まえた上で、例えば試作品の検討段階では一般的なサポート材を使用し、最終形態の段階ではた水溶性サポート材を用いるといった使い分けでコスト対策を行うことが推奨されます。
なお、水溶性サポート材の溶解時間は常温の水で8時間程度ですが、温水を用いることで2時間程度に短縮することも可能です。
水溶性サポート材には上記のようなメリットがあるため、精密さや精度が重視される試作品の作成に用いられるケースが多くあります。また速やかな試作品製造を求められる場合も然り。主な事例としては、以下のようなケースが挙げられます。
3Dプリンターでの試作品製造は今や当たり前となりましたが、手作業でのサポート材除去は作業者の大きなストレスや納期遅延などの弊害がついて回っていました。水溶性サポート材は、そうした状況を刷新。設計者が創造により集中できる環境を実現し、開発スピードや品質安定性もアップさせることが可能になりました。まさに企業の競争力を強化させるための大きな要因となっていると言ってよいのではないでしょうか。
外注待ちの長さ、ブレによるスピードの上げづらさ、大型・耐熱部品の作りにくさは、現場の生産性を下げます。 産業用(業務用)3Dプリンターを選ぶ際には、各課題解決に適した機能特徴を持つ製品を選ぶようにするとよいでしょう。ここでは、主な製造現場の課題別に、おすすめの製品を紹介します。


