creator4Sは、中国の大手3DプリンターのメーカーFLASHFORGE社の製品で、さまざまなプリントニーズに応じる多機能さが魅力となっています。ここでは、creator4Sの業務用3Dプリンターの活用事例や強みなどについてまとめました。
土木部品を製造している企業では、大型部品の3Dプリントにcreator4Sを活用。10~20個の発注に対してcreator4Sを使って3Dプリントを行っています。高温で温度管理できる機能も搭載されているため、今後はPCやナイロン、カーボンといった素材にも挑戦していきたいとしています。
人工衛星を宇宙へ運ぶロケット開発にもcreator4Sが活用されています。水溶フィラメントが使えるため、複雑な形状をもつタービンをcreator4Sdで製作。水につけて置くだけでサポート材の取り残しが出ない点が高く評価されています。また、シミュレーション用部品や治具などの製作にも活用されており、ロケット開発を幅広くサポートしています。
Creator4Sは約20種類のフィラメントに対応。最大360℃まで加熱できるノズルを搭載しており、加工が難しいと言われるカーボンファイバーや一部のスーパーエンプラを使った印刷も可能です。
また、最大65℃まで庫内を温めるヒートチャンバーを搭載したことで、収縮の大きい素材を使用しても、反りを抑えながら安定した大型造形(400×350㎜×500㎜)が行えます。
独立して稼働できるデュアルエクストルーダーを採用しているのもcreator4Sの見逃せないポイント。左右対称のモデルや2色のカラーを使った造形、同じものを同時にプリントするなど多様な造成が可能です。
また、工業用、炭素繊維用、軟性用それぞれのフィラメントに対応した3タイプのエクストルーダーが用意されており、用途に合わせて使い分けることもできます。
creator4Sは、カーボン素材や一部のスーパーエンプラにも対応できるため、試作品だけでなく最終製品の製造にも活用できるでしょう。また、大型造形に加えて、デュアルエクストルーダーの搭載によりパーツや治具の複製も容易にできるため、3Dプリンターを活用した大量生産のニーズにも応じることが可能となっています。
製造の目的・工程に合った3Dプリンターを導入することで、コスト短縮や納期短縮、生産性の向上といったメリットが得られるでしょう。ここでは、目的別におすすめの業務用3Dプリンターをご紹介します。
高精度造形で、温度差による歪みや反りもなく、現場での設備や治具作成に最適。高コストかつ複雑な自動車・電子製品の製造工程で、確実・迅速な現場改善や、組立性向上も実現。
日用品・食品など消費材の大量生産にも長く耐えられる主力複合基材をラインアップ。金属に代わる強度性能を持つ治具を製造・使用できるようになり、交換効率を向上できる。
大型部品の製造工程で必要とされるような、構成する部品点数が多い大型治具を軽量化し、一括造形することで、生産効率を高められる。部品によっては最終製品として使用も可能。
■おすすめの理由:Googleにて「業務用3Dプリンター」で検索上位の32社より、下記理由より選定(2024.3.20時点)
・アジリスタ…調査した3Dプリンターのうち、インクジェット方式で積層ピッチが最小の特徴を持つ製品
・Mark Two...調査した3Dプリンターのうち、繊維素材で高い強度を誇るカーボンファイバー素材を使用できる製品
・BIG PAD...調査した3Dプリンターのうち、樹脂素材で生産できる造形可能サイズが一番大きい製品品