近年、研究開発や製造の分野では業種の垣根を超えた幅広い業界で3Dプリンターを活用してサンプル制作を行うという事が日常的に行われるようになっています。そこには開発初期段階での試作の迅速化や、設計検証にかかるコストを削減できるなど、様々な恩恵が期待できるからです。ここでは3Dプリンターでサンプル制作を行う具体的なメリットや造形方式の種類、サンプル制作の事例などをご紹介します。
3Dプリンターでサンプル制作を行うメリットの筆頭に挙げられるのは、自社CADで作成した3Dデータを用いて造形化できるとういう点でしょう。とりわけ精密な寸法や造形を再現するにはCADデータの活用が不可欠ですので、この点は大きな利点となります。それこそミクロン単位での高精度再現も可能となります。
また試作検討作業のスピーディー化、省コスト化も見逃せません。3Dプリンターを活用したサンプル作成であれば、数週間以内に反復検証を行うということも行えるようになります。またサンプル作成のために本番用の材料を無駄使いする必要もなくなるので、省コスト化にもつながります。
3Dプリンターにはいくつかの製造方式があり、サンプル制作において何を重視するかによって、選ぶべき造形方式も変わってきます。主な造形方式として、以下のようなものがあります。

こちらは人工衛星を宇宙に運ぶロケットの開発に勤しむインターステラテクノロジズ株式会社での事例。同社では製造したロケットの部品をどのように組み立てるかのシミュレーションにおいて、3Dプリンターで実寸大の部品模型を作成し、試行錯誤を繰り返しているとのこと。また作業に活用するオリジナル治具の試作にも3Dプリンターを活用しているとしています。

こちらは独立系工業デザイン事務所であるTSDESIGNの事例。同社では製品の試作だけでなく、販売用の小ロットこだわり部品の製造にも3Dプリンターを活用。一例としてカーボンファイバーを使用できる3Dプリンターを活用し、自転車のフレーム用スペーサーを製造。人間の体重が直接かかる強度が求められますが、カーボンファイバーの素材を活用できることで課題をクリアしていると紹介されています。

こちらは、かのマイクロソフトの先進プロトタイピングセンター (APC)での事例。同社はかねてより、試作品製造などに3Dプリンターを活用していたそうですが、ゲーム用コントローラーの試作に機械的堅牢性を維持できないという問題が発生。そこで強度に優れたToughONEという材料を使用できる3Dプリンターを新たに導入。ストップしかけていた開発を再開できたそうです。
【目的別】商品開発・
製造を加速する
おすすめ産業用(業務用)
3Dプリンター3選を見る
外注待ちの長さ、ブレによるスピードの上げづらさ、大型・耐熱部品の作りにくさは、現場の生産性を下げます。 産業用(業務用)3Dプリンターを選ぶ際には、各課題解決に適した機能特徴を持つ製品を選ぶようにするとよいでしょう。ここでは、主な製造現場の課題別に、おすすめの製品を紹介します。


