3Dプリンターは、アイウェアの試作にも活用されています。顔に直接つけるアイウェアは、機能性だけではなく、デザイン性と快適性が求められるアイテムです。3Dプリンターを活用して、ニーズに合うアイウェアを試作してみてはいかがでしょうか。ここでは、3Dプリンターを使ったアイウェアの試作事例を紹介します。
アイウェアの試作で3Dプリンターが注目されている理由は、その効率性と柔軟性にあります。3Dプリンターを使用すれば、試作品の製作時間とコストを大幅に削減可能です。従来の方法では、試作に数週間かかることもありました。3Dプリンターを使えば1日で完成させることも可能です。簡易型や切削で試作するのに比べてコストも削減できます。
また、3Dプリンターは設計の自由度が魅力です。複雑な形状や独創的なデザインを容易に実現できます。アイウェアは、一人ひとりの顔にフィットする曲線デザインが重要です。3Dプリンターなら従来の製造方法では困難だった形状も造形できるため、デザイナーはより革新的でユーザーのニーズに応えられるアイウェアを設計できます。 加えて少量生産や個別のカスタマイズができることも3Dプリンターのメリットです。金型製作の必要がないため、新製品ラインの開発リスクを軽減し、市場のニーズに迅速に対応できます。
アイウェアでの3Dプリンターの使われ方について気になる方もいるのではないでしょうか。この章では、アイウェアにおける3Dプリンターの使われ方を解説します。
アイウェアにおける最大の革命は、「顔に合わせる」のではなく「顔から作る」ことです。業務用3Dプリンターを用いると、顔のサイズやニーズにフィットしたアイウェアの作成が可能です。
3Dスキャナーで顔の数値を測定し、鼻の高さや耳までの距離、顔の幅に完璧に合わせたフレームをプリントします。また、3Dプリンターを活用すれば、「メガネがずり落ちる」「こめかみが痛い」「まつ毛がレンズに当たる」といった、既製品特有の悩みを設計レベルから解決できるでしょう。
従来の切削(アセテート)や鋳造(メタル)では、不可能だった形状のアイウェアが作れます。フレームの内部を空洞化させたり、ジャングルジムのような格子状(ラティス)にしたりすることで、アイウェアの強度を保ちつつも、羽のような軽さを実現できます。
上記のほかには、ネジや蝶番を使用せずに、素材の弾性を活かした一体成形フレームによって、故障リスクを減らしミニマルな美しさを追求できるでしょう。
3Dプリンタを活用すれば、ビジネスモデルそのものを変えるインパクトのあるアイウェア作りが行える可能性も。業務用3Dプリンターは、独創的であり顧客ニーズに合わせたアイウェアの製造に適した技術です。
「売り切れ」も「過剰在庫」のリスクもありません。注文が入ってから製造に入るため、大量の在庫を抱える必要がないのもメリットです。また、多品種少量生産にも適しています。数百種類のデザイン案をデータとして持っており、顧客が選んだものをその場で(もしくは短期間)製造・出荷することが可能です。

グラスファクトリーでは、3Dプリンターを導入してメガネフレームの試作を行っています。従来の製造方法では最小ロットが300から500個必要で、試作品の製作にもコストがかかっていました。3Dプリンターの導入により、試作品を手軽に製造し、繰り返し検証することが可能に。さまざまなデザインとサイズ展開を実現し、一人ひとりに最適な形状とサイズのメガネフレームを提供することができるようになりました。

3Dプリントを3日で届けるサービスを提供している株式会社メルタで、量産前の眼鏡の製品試作を3Dプリンターで製作しました。ナイロン樹脂で造形後に緑色に染色。デザインやフィット感を確認する目的で作成しており、実際にかけて確かめられるよう実寸での造形です。レンズもはめ込みできるようにしています。

アイウェアのブランドとして有名な「J of JINS」は、3Dプリンターを活用したサングラスを販売しました。テンプルの内側に 3Dプリンターのラティス構造の造形品を装着。0.1mm単位での硬さのグラデーションを施し、テンプルエンドに向かうほど柔らかくなる設計です。素材の軽さ、デザイン、クッション性、通気性を兼ね備えた快適なフィット感を実現しています。

現代のアイウェアの多くは、射出成形かアセテートを指定形状にカットするサブトラクティブ工法が採用されています。ダイカット加工では大判のアセテートシートからフレーム形状をくり抜いて、フレームとして用いられなかった材料は廃棄することになります。一方、3Dプリントならアディティブ工法という材料を層にして積み重ねていくことで造形。
FormlabsのSLS製品ではリサイクルして次のプリントで再利用するため、材料のムダを省けます。
フィット感に優れた機能的なアイテムの事例です。

SOLIZE PARTNERSの3Dプリント技術を駆使し、従来の工法では実現が困難な独創的なデザイン・形状を可能にしました。細部まで丹念に仕上げることによって、ブランドの世界観や意匠性を忠実に実現しています。
材料は、強度・柔軟性・耐久性に優れ、環境に優しい植物由来樹脂PA11を採用。デザイン性と機能性の両立を実現しながらも、サステナブルなものづくりに貢献しています。3Dプリントを行った後、3Dプリンターによる独自の質感を活かすために、表面にクリア塗装のみを施しました。

アイウェアのフレームは着用者のために個別に製造さている事例。ベースデザインとして、常に7シリーズ70モデルの中から1本を選択します。フレームは白いナイロンで製造されており、後加工で14色の中から1色を選んで仕上げられているのが特徴です。
純白で後処理が容易に行える表面は、高品質のカラーリングのために非常に重要です。製造には、BRAGiはFORMIGA P 110 VelocisとEOSの実績あるPA 2200素材を採用。PA 2200の素材特性は、耐久性に優れるメガネフレームを意味しています。
【目的別】商品開発・
製造を加速する
おすすめ産業用(業務用)
3Dプリンター3選を見る
外注待ちの長さ、ブレによるスピードの上げづらさ、大型・耐熱部品の作りにくさは、現場の生産性を下げます。 産業用(業務用)3Dプリンターを選ぶ際には、各課題解決に適した機能特徴を持つ製品を選ぶようにするとよいでしょう。ここでは、主な製造現場の課題別に、おすすめの製品を紹介します。


