こちらの記事では、スポーツ用品業界でなぜ3Dプリンターが活用されているのかという点に加え、実際の導入事例を紹介しています。3Dプリンターの活用事例などを知りたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
3Dプリンターを使用する場合、デジタルデータを作りプリントすることで、最終製品に近い状態が出来上がるため、製造に要するコストや手間を短縮できます。さらに、1個からの出力も可能である点から、カスタマイズも自由に行える点も魅力。例えば自分の足にピッタリ合ったシューズを作ることも可能となります。
さらに、複雑な形状のデザインでも再現が可能となり、部品の軽量化やクッション性能といった設計にも行える点は3Dプリンターの魅力といえます。
ミズノでは、3Dプリンターを活用して個人の足にフィットする、専用一体ソールの設計・製造技術を開発しています。こちらの技術を基盤とした製品「3D U-Fit(スリーディーユーフィット)」は、2025年4月より注文受付を行う予定となっています。
このソールは足型データを測定し、そのデータをもとにしてミッドソール・アウトソール・中敷を一体型したソールを設計・製造します。さらに、独自の構造を持っている点も特徴であり、足裏の荷重を分散することによって負担を軽減するという効果もあります。
アシックスでは、3Dプリンターを活用したサンダル「ACTIBREEZE 3D SANDAL」の発売を発表しています。こちらのサンダルの特徴は、足の負担軽減に注力している点。同社のスポーツ工学研究所によって長年にわたり蓄積されたデータをもとに、スポーツを行った後の疲労軽減を目的とした設計が行われています。
このサンダルでは、各部位における硬度や通気性、湿度などさまざまなパラメータを細かく調整し、疲労回復につながる形状を作り出しています。また、通気性を生み出すために製品には多くの空隙が存在していますが、このような構造でも十分な強度を保てる点も特徴といえます。
Wilson Sporting Goods社・EOS社・General Lattice社・DyeMansion社の共同開発により、空気を入れない3Dプリントバスケットボール「3Dエアレスプロトタイプバスケットボール」が発表されています。こちらのボールは、質量・サイズ・弾みは規定のバスケットボールの性能仕様にほぼ合致。また、「3Dエアレスプロトタイプバスケットボール」の造形にはEOS社のSLS方式樹脂3Dプリンター「P 396」が用いられています。
【目的別】商品開発・
製造を加速する
おすすめ業務用
3Dプリンター3選を見る
製造の目的・工程に合った3Dプリンターを導入することで、コスト短縮や納期短縮、生産性の向上といったメリットが得られるでしょう。ここでは、目的別におすすめの業務用3Dプリンターをご紹介します。
高精度造形で、温度差による歪みや反りもなく、現場での設備や治具作成に最適。高コストかつ複雑な自動車・電子製品の製造工程で、確実・迅速な現場改善や、組立性向上も実現。
日用品・食品など消費材の大量生産にも長く耐えられる主力複合基材をラインアップ。金属に代わる強度性能を持つ治具を製造・使用できるようになり、交換効率を向上できる。
大型部品の製造工程で必要とされるような、構成する部品点数が多い大型治具を軽量化し、一括造形することで、生産効率を高められる。部品によっては最終製品として使用も可能。
■おすすめの理由:Googleにて「業務用3Dプリンター」で検索上位の32社より、下記理由より選定(2024.3.20時点)
・アジリスタ…調査した3Dプリンターのうち、インクジェット方式で積層ピッチが最小の特徴を持つ製品
・Mark Two...調査した3Dプリンターのうち、繊維素材で高い強度を誇るカーボンファイバー素材を使用できる製品
・BIG PAD...調査した3Dプリンターのうち、樹脂素材で生産できる造形可能サイズが一番大きい製品品